味噌汁は煮立てても美味しい?赤味噌と白味噌で変わる作り方のコツ
皆さんおなじみのお味噌汁。作り方の基本は、出汁を取り、具材を加熱して、グラグラしてきたら火を止めて味噌を溶かす──が定石ですよね。
ところが最近、料理系YouTuberの間で「味噌汁は味噌を入れてから煮立てても大丈夫か?」という検証動画が話題になっていました。4組ほどの料理研究家が試したところ、意外にも「1〜2分煮込んでも味は変わらない」または「1〜2分煮込んだ方が美味しかった」という声も。
私も実際に味噌を料理に使っていて、「火を入れる料理でも味噌の香りは意外と飛ばない」と感じています。味噌煮込みうどんや豚汁などは、少し煮立てることで具材の旨みと溶け合い、奥行きのある味わいに。特に赤系の熟成味噌は煮込みに向いていて、香りや味が崩れにくいようです。塩屋の定番のお味噌は熟成させた赤の信州みそ。定番の「こうじみそ」はもちろん、大豆の割合が多い「玉造みそ」は加熱しても美味しいお味噌だと考えています。
一方で、白の淡色系「信州みそ白こし」などは香りが飛びやすいため、仕上げに加えるのがオススメです。
このように、味噌の種類や具材によって「煮立てた方が美味しいかどうか」は変わります。煮立てて美味しい具材が多い味噌汁で赤系味噌を使う場合は、様子を見ながら短時間だけ煮立ててみるのも良いかもしれません。
ちなみに、私は生の味噌そのものを味わうのも大好きです。きゅうりにちょっとつけたり、焼いたお肉のつけ合わせにしたり……発酵の香りがダイレクトに感じられて、火を通した時とはまた違う美味しさなんです。
お味噌の楽しみ方は奥が深いですね。
奥西(塩屋醸造)